最近よく目にする「HSP」や「繊細さん」。
Twitterのプロフィールとかに記載されている方もいて、気になっていました。
気になって調べてみると、当てはまることが多すぎてビックリ!
どうやら私も「HSP」「繊細さん」だったようです。
- HSP、繊細さんについて知りたい方
- 自分がHSPなのか知りたい方
「HSP」「繊細さん」ってなに?
HSPは、Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略で、「感受性が強く、敏感な気質を持った人」のことです。
アメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士が提唱した、心理的概念・気質です。
HSPの人は、脳の「扁桃体(へんとうたい)」という不安の神経回路の反応が高まりやすく、刺激を過剰に受け取ってしまう傾向にあります。
最近になって本や雑誌、インターネット等でも見かけることが多くなりましたがよくわからない方も多いのではないでしょうか。
私も「聞いたことはあるけど、よくわからない」と思っていました。
HSPは病気ではない
HSPは病気ではなく、生まれ持った気質です。
うつ病のように後天性のものとは違い、生まれながらに持っている感受性や気質なので先天性のものです。
ただ、HSPの特性により刺激を受けすぎた結果、仕事や日常生活に影響が及ぶことはあります。
そしてストレスによるうつ病や胃腸炎などの疾患など、マイナスに働いてしまうことも多いようです。
こんな人はHSPかも?
HSPはセルフチェックである程度の確認ができます。
少しでも当てはまる場合は「はい」、まったく当てはまらないかあまり当てはまらない場合は「いいえ」と答えてください。
- 環境の変化によく気づく
- 他人の気分に左右されやすい
- 痛みに敏感
- 忙しい日が続くと、静かな1人の空間に引きこもりたくなる
- 大きい音や強い光が苦手
- 想像力が豊かで、空想にふけりやすい
- 美術や音楽などの芸術に大きく心を動かされる
- 小さなことでも驚いてしまう
- 一度にたくさんのことを頼まれると混乱する
- ミスをしたり忘れ物がないかいつも気にしている
- 暴力的な映画やドラマなどは見ないようにしている
- 空腹になると、集中できなかったり気分が悪くなったりする
- 日常生活で動揺を避けることに気を使っている
- 競争させられたり観察されていると、緊張して実力を発揮できない
- 子どもの頃、親や周りから「内気」「繊細」と言われていた
いかがでしたか?
私は、ほぼ全てに当てはまりました。
ちなみに、‘’音楽や美術に心を動かされる‘’というのが、「いいえ」です。
音楽にも興味がないし、絵などを見ても特に何も思いません。(それはそれでちょっと、でしょうか)
私のように、当てはまらないものがあった方もいると思います。
でもたとえ「はい」が1つや2つだったとしても、その度合いが強ければHSPの可能性があります。
HSPの4つの特性「DOES(ダズ)」
「チェックリストに多く当てはまったからHSPなの?」そう思う方もいると思います。
実はもっと確定できる条件があります。
アーロン博士は、人一倍敏感で繊細な人には「4つの特性」があると提唱しています。
しかもその“4つがすべて当てはまらないとHSPではない”とまで、言い切っている4つ。
つまり、この4つの特性すべてが当てはまる人がHSPだということです。
その4つの特性がDOES(ダズ)です。
- D:深く処理する(Depth of processing)
- O:過度に刺激を受けやすい(being easily Overstimulated)
- E:全体的に感情の反応が強く、特に共感力が高い(being both Emotionally ractive generally and having high Empathy in particular)
- S:些細な刺激を察知する(being aware of Substle Stimuli)
少し抽象的でわかりづらいので、詳しく説明していきます。
4つの特性「DOES(ダズ)」を掘り下げる
HSPの4つの特性「DOES(ダズ)」について、私なりに掘り下げていこうと思います。
D:深く処理する(Depth of processing)
「深く処理する」って、どれぐらい?
かなり抽象的な表現で、わかりづらいと思いました。
私が思う“深く処理する”はこんな感じです。
- 小さな物事でも深く考えがち
- いろんな可能性を考えて、決断ができない
- 行動を起こすまでに時間がかかる
常に先の可能性をいくつも考える癖があります。
いろんな可能性を考えて対策をしておかないと、不安で仕方ありません。
でもどれだけ可能性を考えていても、安心することはあまりないです。
生きるってなんだろう?みたいなちょっと哲学的なことから、今日のご飯について、みたいな簡単なことまで、深ーく考えてしまいます。
O:過度に刺激を受けやすい
HSPの方はいろんな刺激を過剰に受け取ってしまいがちです。
たとえば、こんなことを感じたことがありませんか?
- 大きな音や強い光にダメージを受ける
- 暑さや寒さ、肌触りの良くない服は苦手
- サプライズ等の驚きが苦手
- 人混みで疲れやすい
私は人混みがとても苦手で、気持ち悪くなってしまうこともあります。
大きな音も苦手で、心臓が止まりそうなほどびっくりしてしばらくドキドキが止まらないことも。
ちなみに晴天の日の太陽の光も苦手です。
E:全体的に感情の反応が強く、特に共感力が高い
私がDOES(ダズ)の中で一番当てはまったのが、「共感力が高い」ということでした。
具体的に挙げてみます。
- 涙もろい
- 暴力的なシーンとかがある映画やドラマは見れない
- 小説やドラマなどの登場人物に感情移入しすぎる
- 人の心を感じ取ってしまう
- 共感性羞恥(恥ずかしいシーンなどをみると自分も恥ずかしくなってしまう)
小さなことまで挙げると、キリがないほど出てきます。
特に小説やドラマなどの登場人物に感情移入しすぎるのは、HSPあるあるでしょうか。
感動ものやホラーなど、起伏の激しい内容のものは苦手です。
人が死んだり、ちょっと過激な表現があるものをみるとグッと胸が締め付けられて辛く感じます。
ホラーやグロテスクなものは、絶対に見れません。
S:些細な刺激を察知する
HSPの方は刺激を過度に受け取ってしまうのにもかかわらず、些細なことにも気づいてしまいます。
- 人の目線や声、表情の変化にすぐ気づく
- 小さな音やかすかな匂いの変化に敏感
- ちょっとした環境の変化に気づく
話している相手の少しの変化に気づくことはありませんか?
“ちょっと機嫌悪くなった?”とか“違うとこ見てる、興味ない?”とか。
そんな相手の変化に気づいて、話すのを止めたり話題を変えたりした経験は少なからずあります。
ちょっとした環境の変化にも敏感で、物の位置が変わったことにもすぐ気づきます。
HSPと上手に付き合う方法

HSPは病気ではないので、薬を飲んだり治療をしても治るものではありません。
でもいろんなことを気にしすぎて疲れたり、自分がおかしいと責めてしまったりとつらいことも多いと思います。
HSPと上手く付き合うには、どうしたらいいのでしょうか。
HSPは、刺激に対して扁桃体が過剰に反応してしまうので、行動や環境を変えることで対処ができます。
大事なことは、「刺激の少ない環境に身を置き、刺激を避けること」。
- 周りと少し距離をとる
- 聞きたくない話は聞かない
- 光や音などの刺激にはアイテムを活用する
- 刺激を受けた後の行動は自分次第
- HSPについて理解する
少し詳しく説明していきます。
周りと少し距離をとる
苦手だと思う相手と仲良くする必要はありますか?
友だちだから、といった理由で聞きたくない話を聞き、相手の感情や行動に気を張る。
負担を感じる相手とは少し距離を置いて、自然体でいられる人との人間関係を築きましょう。
聞きたくない話は聞かない
たとえば人の悪口を言い合うような場面、つらく感じませんか?
適当に相槌をうっていても、まるで自分の悪口を言われているかのように気持ちはどんどん沈んでいきます。
聞きたくないと思う話は、物理的にその場から離れて「聞かない」という選択肢をとってもいいと思います。
光や音などの刺激にはアイテムを活用する
強い光や大きな音が苦手なHSP。
少しでも負担を軽くするのに、アイテムを活用してみるといいかもしれません。
たとえば視覚ならメガネやサングラス、聴覚ならイヤホンやヘッドホンなど。
なにか一枚遮断するものがあると、気持ちも楽になるのではないでしょうか。
刺激を受けた後の行動は自分次第
たとえば相手の感情を敏感に察知してしまったとき。
そういったときでも、その後どうするかは自分で決められます。
相手に合わせるのか、自分の思いに従うのか。
自分が相手を変えることができないように、相手も自分を変えることはできません。
あくまで自分の行動は自分次第であることを、覚えておいてください。
HSPについて理解する
今、HSPに関する書籍やネット上での情報はたくさんあります。
情報は取捨選択しないといけませんがいろんな情報を仕入れて、HSPについて理解を深めることも大切です。
同じ悩みを持っている人に出会って、解決策を知ることもできるかもしれません。
自分だけじゃないと思うことで、気持ちが楽になることもあると思います。
まとめ :HSPは欠点ではない
HSPは、どちらかといえば「ネガティブな面」が目立ってしまいがちです。
でも決して欠点ではないし、自分自身を制限する鎖でもありません。
繊細だからこそできることもたくさんあります。
むしろ人より繊細で些細なことに気づいて行動できるって、長所だと思いませんか?
ネガティブな部分ではなくボジティブな部分に目を向けて、生まれつき持った才能だと思うと少し心が楽になります。
自分の生きやすい環境に身を置き、自分を存分に発揮できる環境を見つける工夫をする。
ただあまりにも辛く、仕事や日常生活にも支障がある場合はカウンセリング等で相談するのも方法の一つです。
そうして少しでも楽に豊かに人生を生きていきましょう。


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